私たちの目指すもの

しっかりと地域に根をはる

 樹の成長にとって、根が大事です。根が深く、広くあれば、枝や幹が折れることがあっても、樹は再生することができます。エルムも品川の地域にこだわり、深く根を降ろし広く根をはってきました。

長いスパンで成長を捉える

 樹の成長は、実にゆっくりしたものです。しかし、毎年確実に成長していきます。エルムもまた一歩一歩地道に成長し、その積み重ねの中で、新たな事業を起ち上げてきました。教育や支援の実践においても、子どもたち・若者の成長を真ん中に、長いスパンでじっくりと取り組み、一人ひとりの成長を捉えることを大切な原点としてきました。

多くの人と手をつないで

 樹の成長には多くの人、人の手がかかります。エルムも多くの人が、人の手がかかわってくれました。子どもたち、OB・OG、父母、父母OB、エルムで働く教員や職員、そのOB、そしてエルムを応援してくれるたくさんの方々が、エルムという樹を大きくするため手をかけてくれました。そして、エルムというつながりの中で、お互い一人ひとりが大切にされてきたこと。またとことん話し合うなかで、お互いの想いに共感し、想いを共有していくことがつながりを強め、エルムの仲間となっていったのだと思います。

これからの20年先、半世紀を見越して

 30年前の小さな種は、じっくりと成長をとげ、大きな樹になりました。これからは、それぞれの枝葉が、また別の樹として成長していくのだろうと思います。根を同じくしたこの樹々を増やし林へ、そして森へと成長をさせていきたいと思っています。
 もちろん、エルムの樹だけの森だけでなく、さまざまな樹が生い茂ることで豊かな森がきずかれていきます。このようにさまざまな樹が茂り、森となることが、子どもたち、若者を支えるだけでなく、多様な方々を支え、人々がより豊かに暮らして生きることのできる地域を生み出すことにつながります。
 エルムはある意味、一人ひとりの「ゆりかごから墓場まで」人生をいきる上での伴走者・相談者として、教育・福祉・医療・文化などが絡み合いお互いが補い合える場として発展させていきたいと考えています。もちろんエルムだけでは、できることは限られています。様々な木々を結びつけることで子どもたち・若者たちの成長、それだけに留まらずに人々の暮らしも支えていくこと。そんな地域になくてはならない存在であり続けていきたいと思っています。
 社会がどんなに変わろうとも、社会が解決すべき課題はあり続けます。その課題を包み込むような大きな樹と森を、みなさんとつくりあげていきたいと思います。

 

エルムアカデミーでは、“子どもの成長がまんなか”の教育を守るために、「エルム憲章」を制定し、広く教育理念を公表しています。ぜひ、御一読ください。